リアル・アンプに拘るギタリストに向けた
原音を損なわない バーチャル ペダルボード


VP4とは?
2005年にAxe-Fxを発表して以来、Fractal Audio Systems社は”デジタル・モデリングアンプ”の既成概念を覆してきました。
音楽ソースや通信、放送機器。レコーディング方式やライブのPAコンソールなど、あらゆる音声処理がデジタル化する中で敬遠されていたギター・アンプのデジタルモデリングを、プロミュージシャンの使用が可能なレベルまで引き上げたのはFractal Audio Systemsの功績といっても過言ではありません。プロの現場では、リアルアンプと同等かそれ以上のシェアを持つデジタルモデリングアンプですが、Fractal Audio Systemsの新製品、VP4は敢えてアンプとキャビネットのモデリングブロックを廃止して、エフェクトペダルとしてのサウンドと操作性、そして可搬性に特化したバーチャルペダルボードです。23種類のエフェクトと1つのボリュームブロックから任意に選んだ4種類をレイアウト可能、4つのフットスイッチでダイレクトにオン・オフが出来るのはもちろん、プリセット(104)、シーン(4)にも対応しています。
※ VP4にアンプ、キャビネットシミュレーションはありません。
プレーヤーの使用方法に応える4つのモード
EFFECTモード
エフェクトペダルをダイレクトにON/OFFするモードです。
ループシステムなどを使用しない、ペダルを直列に接続したシンプルなエフェクトボードのイメージです。
PRESETモード
使用するエフェクトペダル、パラメーターのセッティングだけでなく、パラレル接続、シリーズ接続など、異なるレイアウトのバーチャルエフェクトペダルを104通りプリセット出来ます。
プリセットチャンジでの音色切換えは、ペダルボード自体を置換えるイメージですので、後述するシーン切換えより若干タイムラグなどが発生します。
SCENEモード
ループシステムを使用したペダルボードのイメージです。
エフェクトペダルのオン・オフ状態だけでなく、エフェクトタイプとパラメーターのセッティング状態をA、B、C、Dの4通りに保存して呼び出せます。
プリセット切換えよりスムーズな音色切換えが可能です。
TUNERモード
チューナーが表示されます。 SW1はタップテンポスイッチとして機能し、ディスプレイにはBPMが表示されます。 チューナーモードに入ると自動的に出力がミュートされる機能、ミュートされる位置、♯ / ♭表示、キャリブレーション、ダウンチューブやオフセットなどの詳細設定はConfigページから行えます。
Fractal Audio Systemsの拘り... 。 "Automatic VP4 Bypass"とは?
リアルアンプに接続される事を前提にデザインされたVP4はFractal Audio Systemsの歴史の中で、始めて”原音を損なわない”事に注力したデバイスです。 そのため、インプットステージに”iPolar”テクノロジーによる高品質チップを使用するなど、アナログ音質のクオリティへの拘りを随所に盛り込まれている他、Fractal Audio Systemsならではのマニアックなアイデアも採用されています。
VP4のディスプレイに “BYPASS” と表記されることがあります。
赤地に白文字で表示される”BYPSS”はVP4のデジタル回路を経由せず、INPUTとOUTPUTがバッファー回路のみを経由して直結された状態を示します。
この自動バイパス機能は、本体が4CMを使用する設定 (4CM Routing = ENABLED)で、プリセットが4CMに設定されていない (4CM Mode = DISABLED)、もしくはその逆の場合に発生する発振やノイズを防ぐためだけでなく、アナログに拘るユーザーの為の機能でもあります。
セットアップメニューのGlobal Settingページにある “Automatic VP4 BypassをONにすると、4つのエフェクトブロックが全てOFFの状態ではデジタル回路(A/D、D/Aなど)をスルーしたアナログバイパスになります。コンティニュアス・コントロールによるINPUT、OUTPUTのボリュームコントロール、TUNERモードでのバイパスは使用できませんが、まさにアナログに拘る人に向けて用意された機能と言えるでしょう。
とはいえ、VP4のAD/DAを経由した“Automatic VP4 Bypass”のOFF時と、アナログバイパスのON時を比較すると、プリセットの音量レベルによる音量差はありますが音質の差は殆ど無いといっても良いでしょう。
原音を損なわないFractal Audio Systemsの拘りは、”デジタルっぽい..とか、レーテンシーが…”と言った意見を既に過去のものに追いやりました。

実機に忠実なシンプルなパラメーター.. (and More)
VP4のパラメーターはモデルとなった実機を忠実に再現したシンプルノブとパラメーターで構成されていますが、Fractal Audio SystemsのフラッグシップであるAxe-Fx IIIを継承したExpertパラメーターを瞬時にアクセスできます。
ミニマルな入出力端子でも、4CM(4ケーブルメソッド)に対応

VP4のオーディオ端子はINPUT L(Mono) / R、OUTPUT L(Mono) / Rの4つのみです。
そのため、エフェクトペダルをギターとアンプの間とエフェクトループに分割して接続するいわゆる4CM(4ケーブルメソッド)には対応していないと思われがちですが、実はVP4をモノラルで使用することで4CMが可能です。

接続方法はとてもシンプルです。 SETUPモードで4CM RoutingをENABLEDにし、上図の様に接続するだけです。
プリ・ポストの分岐点をどこにするかは、プリセット毎に設定できます。
モディファイ可能なスイッチHOLD(長押し)機能
VP4の4つのフットスイッチは、モード毎にエフェクターのオン・オフ、プリセットやシーンセレクトを行うだけでなく、HOLD(長押し)によるプリセットのアップダウンやチューナーの呼び出しなど、使い勝手に合わせて様々な設定にモディファイできます。
パラレルにも対応するエフェクタールーティーン



VP4の4つのフットスイッチは、モード毎にエフェクターのオン・オフ、プリセットやシーンセレクトを行うだけでなく、HOLD(長押し)によるプリセットのアップダウンやチューナーの呼び出しなど、使い勝手に合わせて様々な設定にモディファイできます。
VP4 Players
TAKU (韻シスト)
Magnatone Twilighterを愛してやまない韻シストのTAKU氏が、Fractal Audio Systemsのバーチャルペダルボード VP4をチェックしてくださいました。 アンプの音を全く損なわない基本性能、モデルとなった実機のサウンドを忠実に再現する歪ドライブペダル、スタジオクオリティの空間系エフェクター、スムーズな演奏を妨げない十分なフットスイッチ間隔を保ちながらギグバッグに収まるコンパクトなボディ。 ミュージシャンの要望をパーフェクトなまでに叶えたペダルボードシステムです。
増崎 孝司 氏
増崎孝司 氏の所有するペダルボードのサウンドを、VIRTUAL PEDALBOARDプロセッサー「VP4」で再現。 増崎氏所有のMAGNATONE “Twilighter” コンボアンプとともに、それぞれ比較してみました!
Special Thanks 増崎 孝司 氏
/ takashimasuzakiofficial