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2021-04-02

古川卓氏のペダルボードをリメイクしました。

古川卓氏のペダルボードをリメイクしました。

パワーサプライをDC・DC Stationに!!

韻シストの古川卓氏にペダルボードを作成したのは2016年と記憶しています。その間、現場でエフェクターを交換したり、簡単なメンテナンスを行ったことはあったけど、CAJに戻してのリメイクは対面は5年ぶりになります。

 

今回の作業は、

 

1. 増設したMXRのLINE BOOSTERがインターフェースの上にあって踏みにくい。

2. チューナーが見づらい。 (そりゃそうだw)

 

を、BlueNote東京公演に向けて改善するのが目的です。

パワーサプライをDC・DC Station+HUB 6 IIにする省スペース化で、リクエストの環境改善は可能なはずです。

 

で、届いたペダルボードの蓋を開けて出てきたのは、まさにプロの戦場をくぐり抜けてきた感のある….つまりは照明スモークやホコリを一身にまとった状態でした^^;

現状は、AC/DC Stationでアナログエフェクターに電源供給。

Source AudioとLoop and LinkIIにそれぞれPower Blocks。

Grus Echosexに専用パワーサプライという構成です。


パワーサプライと電源タップだけで、けっこうな大きさです。

電源のプランニング

まず、電源供給のプランニングを立てます。

DC・DC Stationのポートは全部で8つ (100mA x 6、500mA x 2) 。使用しているエフェクターはチューナーとCAJのループシステムを含めて全部で10個。 まず、消費電流の少ないアナログエフェクターへの電源供給を、DC・DC StationのポートからHUB 6 IIで分岐して行います。


DC・DC Stationの100mAポートからの電圧をHUB 6 IIでチェックします。 HUB-6 IIにコンパクトエフェクターを何も繋がない状態で9.05Vです。

5つのアナログエフェクターを接続しても電圧降下はありません。 つまり過電流は発生していないということです。

 

※デジタル電圧計の交差は±0.1Vですので、9.05Vは絶対値では無く、比較用の数値となります。

 

念の為、電流を測定してみます。

ご参考までに、T.C.POLY TUNER + MXR Phase 90 + Suhr Riot + Suhr Shiba Drive + MXR Boost / Line Driverの合計消費電流は31mAです。

参考までに、パワーサプライの各ポートがどのエフェクターに電源を供給しているかは、重要な情報です。 

プロの機材は、常に同じステージスタッフがケアするとは限らないので、予期せぬトラブルに備えて、各ポートに接続しているエフェクターをテーピングしておきます。


プロのエフェクトボードではパワーサプライをボードの裏に配置することはNGです。 ステージ上でボードを裏返す訳にはいきませんよねw

DC・DC Stationの裏技...。

卓氏がお気に入りのGURUS Echosex 2ですが、いままで単独のPowerBlocksでDC9V駆動させていました。

もちろんダイナミックレンジもディレイ効果もDC12Vとの比較で問題が無いことは確認した上でのプランでしたが、今回は省スペース化が必要なのでなるべくパワーサプライは使用したく有りません….。

 

そこで思いついたのが、DC・DC Station LINK端子の使用です。 この端子は1つのパワーサプライでDC・DC Stationをもう一台使用する場合を想定して装備したDCインプットのパラアウトです。 つまり、DC・DC Station でエフェクターに供給する消費電流とEchosex 2の消費電流が2A以下なら12VDC駆動のエフェクターやスイッチングシステムの電源供給にも使えるはず !!  

 

設計者にも想定外の使用方法ですが、消費電流、サウンド、ノイズ、すべて問題なく使用できました。

そして...。

冒頭に書いたとおり、今回のモディファイは3月9日に予定されていたBlueNote東京公演に向けて行われていました。

なんとか間に合った…!  と胸をなでおろしていたら “緊急事態宣言延長のため公演延期” のニュースが^^;

ちなみにこの公演は当初1月27日に予定されていました。

緊急事態宣言の延長につぐ延長で、3月1日になり、3月9日になり、今日現在で4月13日が予定されています。

 

で、卓氏から “せっかく時間が空いたので “トレモロをUni-Vibe的な揺らしに変えたい…。” という前向きなリクエスト。

そこで、候補に上がったのが、Source AudioのLunar Phaserです。

これは、ご存知のように一見アナログ的なシンプルなエフェクターですが、アプリで基本的なエフェクトタイプとEQの微調整が出来るスグレモノです。     3月28日に町田Classixの3周年記念ライブがあるので、そこで使ってみることになりました。

ところが !

シンプルなエフェクターとはいえ、Source Audioはデジタルエフェクター。 アナログが5台で31mAなのに対して、1台で162mAという大食らいです^^;

 

500mAの1つはCAJ Loop and Link IIに使用しているので、残りに500mAポートを、もう1台のSource Audio、Mantaと2又ケーブルで分け合うことにしました。

完成しました!!

完成です。 後は本番日のリハーサルを待つだけです。 

リハーサルに続く…。

2021-04-02